雨水枡・雨水浸透桝の水はけが悪く溢れる オーバーフロー対策と掃除の仕方

症状が悪くなる前に今すぐお電話を!午前9時〜午後7時

0120-303-656

雨水枡・雨水浸透桝の水はけが悪く溢れる オーバーフロー対策と掃除の仕方

自宅の庭にある雨水桝から、大雨が降ったら水が溢れるというケースがあります。
フタの上に「うすい」「雨水」と記載してあるのが雨水桝です。
雨水桝とは何か、どのような仕組みなのかを知り、オーバーフローと呼ばれる雨水桝の溢れに対処しましょう。
雨水枡のつまりの取り方、水はけの悪い雨水桝の掃除の仕方について解説します。

雨水枡・雨水浸透桝
ゲリラ豪雨の時には、庭に水が溜まって大丈夫なのかと思うことがしばしばあります。
子レンジャー
子レンジャー
親レンジャー
親レンジャー
雨水と書かれた桝のふたから水が溢れているのですか?
もしかしたら、溢れているかもしれません。
子レンジャー
子レンジャー
親レンジャー
親レンジャー
雨は庭だけではなく、屋根にも降っていますので「雨水」と書かれた桝の中で屋根の雨は処理されています。今回は、雨水桝について説明しますね。汚水桝との違いもわかるようになりますよ。

目次

雨水枡・雨水浸透桝とは

雨水枡・雨水浸透桝とは

雨水枡・雨水浸透桝には、家の屋根に降った雨水が樋(とい)を通って流れ込みます。

そして、水を地面に浸透させる、または排水溝や下水管まで流す役割を持っています。

雨水枡を複数個設置して、雨水を融通して排水する

雨水枡を複数個設置して、雨水を融通して排水

雨水桝は一つだけではなく、家の周囲に複数あるのが普通です。
それぞれの雨水桝は、多くの場合オーバーフロー管でつながっています。
処理しきれない雨水が流れ込むと、ほかの桝に流し地下へと浸透させたり、下水管や雨水管に流したりして処分されます。
雨水桝はオーバーフロー管が方向転換をする曲がり角に設置され、家の形状や樋の位置に応じて複数の雨水桝が作られています。
家雨水桝があるおかげで、屋根に降った雨を庭に溜めることなく排水できます。

処理をしきれなかった雨水は最終雨水桝を通り、道路側溝に流れ込んだり、公共桝を通って下水に流れ込んだりさせます。

雨水桝の素材と形・浸透タイプと非浸透タイプがある

雨水枡には、塩ビ製とコンクリート製の桝があります。
昔は、コンクリートの四角い桝が多かったのですが、今では耐久性のある塩ビ製の雨水桝が多く使われるようになりました。
塩ビ製の雨水桝には、加工や施工がしやすいメリットもあります。

塩ビ製の雨水桝には、2つのタイプがあります。
一つは、側面に穴が開いて底がない浸透タイプです。
もう一つのタイプは、底があり穴が開いていない非浸透タイプで、雨水管や下水に流します。排水の仕方により使い分けられています。

雨水の処理の仕方は自治体により異なる

雨水の処理の仕方は自治体により異なる

雨水処理の仕方は自治体によりそれぞれのルールがあるため、住んでいる地域により異なります。

・外構にそのまま流す
・雨水枡を設置し、自治体の管理する雨水管や下水管に流す
・雨水浸透桝を設置し、敷地内で地面に浸透させる

家を建てるときは、ハウスメーカーや工務店が対応し工事をしてくれるため、桝や排水管について注意を払う方は少ないでしょう。
住んでいる地域のルールを知らない方がほとんどではないでしょうか。

雨水桝には雨、汚水桝は家庭の排水が流れている

雨水桝には雨、汚水桝は家庭の排水が流れている

自宅の敷地にある桝には、「雨水桝」のほかに、「汚水桝」もあります。
汚水桝には、キッチン・洗面・浴室・トイレ・洗濯の排水が流れ、排水管を通った汚水は下水管に流れ込む仕組みです。
雨水桝は雨が流れ、地面に浸透させるか、下水や雨水管につながっています。
※雨水も下水管に流される地域と、雨水は雨水管に流し河川に放流する地域があります。

雨水桝について考えたことはなかったですが、大雨の時は、溢れているのかもしれませんね。
子レンジャー
子レンジャー
親レンジャー
親レンジャー
今までに、雨水桝を掃除されたことはありますか?
一度も掃除をしたことはありません。もしかしたら、泥がたくさんたまっているかもしれません。
子レンジャー
子レンジャー
親レンジャー
親レンジャー
雨水桝から、水が溢れる前にぜひ掃除をしてください。掃除の仕方をご紹介します。

雨水枡の水はけが悪く水が溢れる オーバーフローの原因と対策

雨水枡の水はけが悪い場合には、桝より水が溢れるケースがあります。
局地的に降るゲリラ豪雨や台風の時などに雨水桝が水を処理しきれなくなり、桝より水をあふれさせてしまうのです(オーバーフロー)。

近年は降水量が平均より多い 雨水桝が溢れないための管理が大切

近年10年ほどは、昔より降水量が増えています。

昔より降水量が増えています
出典:気象庁

上記表は1991年から2020年までの降水量の平均をゼロとしたときの年間降水量の差を表しています。
2010年からを見ると、2017年、2019年は平均をわずかに下回っていますが、他の年は平均を大きく上回っています。ゲリラ豪雨や台風などをふくめて、日本に雨が多くなっているといえるでしょう。
雨水を上手に排水できる状態を保っておかなくてはなりません。
雨水桝がつまりや溢れる現象を起こさないように管理することが重要になっています。

雨水枡が溢れるオーバーフローの原因

雨が降ったときに雨水桝が溢れる原因はいくつかあります。

・雨水桝の底に泥が沈殿し浸透しにくくなっている
・オーバーフロー管が詰まっている
・各雨水桝をつなぐオーバーフロー管が設置されていない
・雨水桝の処理能力を超える雨が降っている

などが考えられます。

雨水桝が溢れたらどうなる?

雨水桝が溢れたらどうなる?

雨水桝から水が溢れると、その雨水桝周辺が水浸しになります。
透水性のよい地面であれば一時的に水が溜まっても引いていきますが、粘土質であれば雨が止んだ後も水がなかなか引かず、ぬかるみができてしまうでしょう。

雨水桝から溢れるのは雨水ですので、宅内に流れ込んだり、エアコンの室外機が水没したりという事態にならなければ、大きな被害にはなりにくいといえます。
しかし、雨が降ると家の周辺が水浸しになるのは気持ちの良いものではありません。
お隣に水が流れ込むと迷惑をかけてしまうことにもなりかねません。

雨水枡が溢れた際の対策、まずは掃除

雨水枡が溢れた際の対策

雨水桝が溢れるまで、掃除をしたことがなかったという方は結構いらっしゃいます。
雨水桝の、役割や仕組みがわからないまま、家にあるマンホールを見ていると、掃除をしなくてはならないということに気が付きにくいかもしれません。
雨水桝の仕組みについては後程、解説します。
まずは、雨水桝が溢れたときの対策をご紹介します。

雨水桝が溢れたら、まず桝の底の泥や落ち葉を掃除しよう

桝の底の泥や落ち葉を掃除

雨水桝が溢れたら、雨が止むのを待って掃除をしましょう。

【雨水桝が溢れたら1】非浸透タイプの掃除の仕方

非浸透タイプの雨水桝を、掃除をしていきましょう。
非浸透タイプの雨水桝は底があり、周りに穴も開いていませんので、バケツのようなイメージです
。樋からの管と、他の桝につながっているオーバーフロー管がついていますので、桝の底にたまっている泥や落ち葉を園芸用スコップですくい上げます。
底に泥や土がたまると、雨水が受けられる水の量が少なくなり溢れやすくなりますので、定期的な掃除は欠かせません。

【雨水桝が溢れたら2】浸透タイプの桝の掃除の仕方

雨水浸透桝の場合は、雨水桝の周りに小さな穴がたくさんあけてあり、底がない桝が使われています。底は砕石が見えている状態で砕石の隙間と周りの穴から水が地面に吸収されていく仕組みです。
ところが、桝の底に泥や落ち葉が堆積してしまうと底からの水の浸透を防いでしまいます。


桝のふたを開け、園芸用のスコップなどで、桝の底に敷かれた砕石が出てくるまで落ち葉や泥を取りのぞきましょう。砕石は取り除く必要はありませんので注意してください。

他の雨水桝とつながっているオーバーフロー管の口に落ち葉が詰まっている場合は取り除き、桝の周りの水抜き穴も詰まっていないか確認しましょう。

【雨水桝が溢れたら3】各雨水桝をつなぐオーバーフロー管の状態を確認

雨水桝が溢れてしまう原因に、オーバーフロー管が設置されていない場合やきちんと接続されていないケースがあります。
新築の家で桝から水が溢れる場合には、オーバーフロー管が入っていないのが原因かもしれません。
素人でも、桝のふたを外せば塩ビパイプが見えます。
パイプが入っているかの確認は可能です。
パイプが入っているのに、機能していない場合は素人では判断ができないため、工務店やハウスメーカー、水道業者などに連絡し確認する必要があります。
オーバーフロー管の設置があるはずかどうかは、図面でも確認ができます。

オーバーフロー管には役目があります。
雨水桝には、屋根に降った雨が樋を通って流れ込みます。
雨水の量は樋がついている屋根の広さによって異なるため、各雨水桝に流れる水量は均一ではありません。
そのため樋から大量に水が流れ込んだ雨水桝では、処理がしきれなくなり、オーバーフロー管を通して、他の桝に水を流します。このオーバーフロー管が設置されていない場合や、設置されていても何らかの理由で水が流れなくなっていたら、処理しきれなくなった雨水桝から水が溢れてしまうのです。

【雨水桝が溢れたら4】雨水桝の処理能力を超える雨が降っている

ゲリラ豪雨や台風など、短時間に大量の雨が降ったときにすべての雨水桝が溢れる場合は、雨水桝の処理能力を超えた雨の可能性があります。

ゲリラ豪雨は30分に40mm以上の積算雨量が観測されたときと定義され、短時間とはいえバケツをひっくり返したような雨が集中して降るのです。

これに対応するためには、「雨水桝を大きなものに変える」「雨水桝の数を増やす」という方法があります。ほかには、庭の地面に傾斜をつけて、溢れた水を道路へ流すなどの方法も考えられます。

掃除は年に1度は行う

雨水桝が溢れて庭が水浸しになる前に、定期的に掃除をしましょう。

掃除は年に1度か2度が目安です。雨が多くなる梅雨時期、台風シーズンに入る前が掃除をするのに適しています。

雨水ますのふたには穴があり、雨水桝の周りに降った雨や、周りの地面にたまった雨を桝の中に取り込む役割をしています。
穴があるために落ち葉や土が入る場合もありますので、掃除で取り除きましょう。

ゲリラ豪雨のシーズンに入る前の梅雨時期に、雨水桝を掃除するようにします!
子レンジャー
子レンジャー
親レンジャー
親レンジャー
そうですね、水はけが悪くなる前に掃除することが大切ですよね。
うちの桝は、非浸透タイプか、浸透タイプかが気になってきました。
子レンジャー
子レンジャー
親レンジャー
親レンジャー
それぞれの仕組みを知っておくと、雨水がどう処理されているのかが分かります。雨水桝は筒が埋まってるだけのように見えますが、桝の周りにはさまざまな工夫がされています。工事をした人の手間も見えてきますよ。

雨水浸透桝の仕組みはどうなっている?

雨水桝の仕組みはどうなっているのかを知っておくと、万が一溢れたときにはどこを見ればいいかがわかるのではないでしょうか。

雨水桝は家の周りにいくつかあり、縦樋のパイプが土の中で、雨水桝につながっています。
このことからわかるように、通常、縦樋がある家の角に雨水桝があります。
四角の家であれば、それぞれの角近くと、最終桝の計5つの雨水桝が敷地内にあることが多いでしょう。
下水に流す場合は、最終桝で汚水管からの排水と合流して1本の下水管になり、敷地と道路の境界に作られた公共桝につながり、下水へと流れ込みます。

下水道には合流式と分流式がある
家庭から出る生活排水(汚水)と雨水排水を合わせて下水と呼びます。
下水は、下水処理施設に送られますが、その方法には2つあります。
1970年以降に作られた下水道は分流式が多く、1970年までは合流式で工事がされていました。

下水道には合流式と分流式がある
出典:公益社団法人日本下水道協会

・合流式
合流方式は、生活排水(汚水)と雨水を一括して合流管で流し、下水処理施設まで送ります。各家庭や各方面から集められた下水はこの施設で処理されます。

分流式
出典:公益社団法人日本下水道協会

・分流式

分流式下水道は、生活排水(汚水)と雨水を別々の管で流しています。
生活排水(汚水)は下水処理施設に流し、雨水は雨水管で集め直接川に流します。
分流方式では、下水処理施設で処理する汚水の量が減るというメリットがあるのです。

庭に埋まっている雨水桝がどのような仕組みになっているかを見てみましょう。

【雨水枡の仕組み1 】非浸透タイプは雨水管や下水に排水され桝を溢れさせない

雨水枡の仕組み

非浸透タイプの雨水桝は雨樋を通って集まってきた雨水を、家の外にある側溝や地下に埋設されている公共の雨水管や排水管に流す際の中継地点の役割を果たします。
樋からの水は桝の中にたまりますが一定量を超えると、オーバーフロー管に流れ込み、家の敷地内の最終の雨水桝に集められ雨水管や側溝へと流れていきます
雨水桝ではなく下水に流される地域もあるでしょう。その場合は、生活排水(汚水)と合流する最終桝から、公共桝を通って下水へと流されています。

【雨水枡の仕組み2】浸透タイプは地面に浸透させ溢れさせない

浸透タイプは地面に浸透させ溢れさせない

雨水桝の浸透タイプ(以下、雨水浸透桝)では、桝の中にたまった水を地下に浸透する仕組みになっています。
設置してある家で雨水が処理されますので下水や側溝はもちろん、河川にも流れ込まずに雨水を処理できる方法です。
雨水浸透桝を推奨している自治体が多く、設置に補助金を出しているところもあります。

雨水浸透桝の施工手順

雨水浸透桝の詳細な取り付け方などはホームページに載せている自治体もあります。
簡単に、施工手順を記載します。

雨水透水桝の施工手順

  1. 雨水桝を埋める穴を掘り、転圧せずに基礎砂を入れて透水シートを敷き入れる
  2. 透水シートの上に砕石を敷き、雨水桝を設置して水平を取る
  3. 踏みながら桝の周りに砕石をいれて、樋からの管とオーバーフロー管を設置する
  4. 砕石を入れて、雨水と雨水桝ごと透水シートでくるみ埋め戻す

透水シートがあることで、砕石や雨水桝に土の粒子が詰まることなく、安定した浸透をさせられます。

雨水浸透桝のメリット

雨水を浸透タイプの桝で、地中に広くゆっくり浸み込ませるメリットはとても大きなものがあります。
1つの雨水浸透桝は小さくても、各々の家に数個の桝があると、全体の処理能力は高くなり大きな効果があられるのです。

・下水道や川に大量の水が流れ込まないため、河川の氾濫を抑えられる。
また、下水に流れ込む水の量が減ることで、マンホールから下水が溢れるのを防げる
・地面に浸透することで、地下深くにある帯水層へ水を戻せる。
地中の粘土層の乾燥を防ぎ地盤が収縮するのを防げる、また地盤沈下も防げる
・土地に保水力を持たせることができ、湧き水の源を確保できる
・地下に水を浸透させるため、道路側溝に流れ込む雨水が減り、道路冠水などの水害を減らせる
・都市では、大雨時に汚水交じりの水が放出されるケースがあるが、下水に流入する水が減ると放出量を減らせる

雨水浸透桝の2つのデメリット

地球や地域にとても優しい、雨水浸透桝は良いことずくめに感じますが、デメリットもあります。

雨水浸透桝の設置は、通常の雨水桝より、設置費用が高くなります
穴を掘り、砕石を入れるなどで、工事の手間賃が高くつくためです。
自治体によっては補助金を出しているところもありますので、雨水浸透桝を設置する計画がある場合は、設置前に一度自治体に問い合わせてもよいかもしれません。

もう一つのデメリットは、掃除をする必要があることです。
雨水浸透桝の場合、底面に泥や落ち葉がたまってしまうと浸透力が格段に下がります。
通常の浸透桝は底があるため、掃除がしやすいのですが、雨水浸透桝の底は砕石です。
砕石が見えるようになるまで丁寧に泥を取り除く必要があり、手間がかかってしまうのです。
ゲリラ豪雨が多くなる夏前や、秋の台風シーズン前には、掃除をしておきましょう。

置の助成金(東京都の例)

雨水浸透桝の設置時の助成金は一定条件の下で交付されます。東京都では以下の区で助成金制度が設けられています。

・品川区  ・目黒区  ・大田区  ・世田谷区
・杉並区  ・北区   ・板橋区  ・練馬区

助成限度額は20~40万円です。同じ区内でも対象地域が限定されている区もあります。また、詳細な条件がありますので、各区役所に問い合わせてみましょう。

水が溢れてお困りなら アクアレンジャーにご依頼ください

雨水桝が溢れる場合の対応と、雨水桝についてご紹介しました。今まで、掃除をしていなかった方は、一度ふたをとって中を確認して掃除をしてみましょう。
我が家の桝は非浸透タイプ、浸透タイプなどは知っておくといいですね。
学齢期のお子さんがいれば、一緒に掃除をすると、雨の流れつく先や自然科学に興味を持つかもしれません。一緒に掃除をしてはいかがでしょう。

「雨が降るたびに雨水桝が溢れる」「台風の時はいつも溢れる」「いつまでも水が引かない」といったお悩みがあれば、アクアレンジャーにご依頼ください
雨水桝が溢れる原因を探し、水浸しにならない庭を実現するお手伝いをいたします。



新着お役立ち情報