トイレにバリウムが詰まって流れない!固形物になったときの対処法を解説

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トイレにバリウムが詰まって流れない!固形物になったときの対処法を解説

健康診断の胃X線検査の際に飲むバリウム。最近は香りや味付けで飲みやすく工夫されているといっても、やっぱり飲むのは苦手…という方も多いですよね。

バリウムは飲むだけでなく、その後の排泄の際もツライのがネック。下剤で排泄するわけですが、この時のお腹の痛みもイヤだと感じますよね。

やっとスッキリ排泄できた!と思ったら、よく見ると便器の中に白い固形物が…バリウムが流れていない!?

そんなドキッとした経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、トイレでバリウムが流れずに困っている方へ、便器内に残ってしまった固形物のバリウムを流す対処法や、そもそもバリウムを詰まらせないための方法について解説していきます!

トイレにバリウムが詰まって流れない!固形物になったときの対処法を解説

バリウムが固形物になってトイレで流れない理由は?

そもそも、なぜ排泄したバリウムがトイレで流れなくなってしまうのでしょうか?

バリウムは金属でできているので重い

バリウムは硫酸バリウムという鉱物が原料でできています。そのままでは味、においがないため、健康診断などで飲む医療用のものは、香料などが加わります。

実はこの硫酸バリウムはアルカリ土類金属、つまり金属なのです。

水に溶けにくい性質をもっており、水より重いため、トイレの水では流れにくくなってしまいます。

バリウムの溶解度

温度溶解度
18℃0.22mg/100ml
100℃0.40 mg/100 mL

こちらのバリウムの溶解度からも、バリウムが非常に水に溶けにくいことがわかりますね。

さらに、バリウムは水に入ることですぐに固まってしまう性質もあります。

便器に入ってしまうと硬くなり、固形物となってしまい、便器にこびりついて流れない、という悪循環なのです。

100℃でも40mgしか溶けないんですね!
子レンジャー
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親レンジャー
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さらに金属であることから、水の3.5倍の重さがあるので流れにくいです!

節水トイレだと水の量が足りなくて流れない

また、最近は節水トイレが普及し、少ない水の量でトイレの排泄物を流せるようになりました。

例えば、従来の節水機能がついていないトイレと節水機能がついたトイレでは、以下のような水道使用量の差があります。

トイレ洗浄水量比較(家族4人想定)

トイレのタイプ1日の水道使用量1年間の水道料金
従来のトイレ208L20,118円
最新式レバー便器洗浄62.4L6,035円
最新式オート便器洗浄付タイプ61.2L5,920円
最新式床排水タイプ53L5,126円

水道使用量が劇的に減っていることがわかりますよね。

さきほど述べたように、バリウムは水に溶けにくく、水より重い性質を持っています。

そのため、節水トイレだと固形物よなったバリウムを流せるだけの水量がなく、トイレが詰まる原因になってしまうのです。

節水トイレと従来のトイレでこんなにも水の量が違うんですね。
子レンジャー
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親レンジャー
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節水トイレのほうがバリウムが流れにくいのも納得です!

バリウムがトイレで流れなくなった時の対処法

では、ここからはバリウムが固形物となってしまい、トイレで流れなくなった時の対処法を見ていきましょう。

バリウムが固形物になって流れなくなった際に覚えておきたいのは、以下の5つの方法です。

  1. しばらく放置してみる
  2. トイレにぬるま湯を流す
  3. 割り箸ではがしとる
  4. トイレ用洗剤を使う
  5. 業者に依頼する

それぞれ詳しく解説していきます!

トイレに残ったバリウムをしばらく放置してみる

バリウムが流れないけれど、そこまで気にならない!という方はしばらく放置してみるといいでしょう。

いくらバリウが水に溶けにくく流れにくいといっても、よっぽどではない限りいつかは流れます。

ただし、急にスッキリとバリウムが流れていくわけではなく、徐々に流れていきます。だいたいの目安として2週間くらいで流れていくといわれています。

一人暮らしで誰も家に来ない、という方は自然に任せるのもいいかもしれませんね。

トイレにぬるま湯を流してバリウムを溶かす

トイレにぬるま湯を流してバリウムを溶かす

便器で固まったバリウムを、お湯を使って溶かしていく方法です。水ではなかなか溶けにくいバリウムですが、お湯であれば溶かせます。

用意するものは、やかんいっぱいのぬるま湯です。

お湯の温度は45〜50℃にしておきましょう。

ここで気をつけるべきポイントはお湯の温度です!熱いお湯の方が溶けるのでは?と考えてしまいがちですが、熱湯だと便器にヒビが入ってしまう恐れがあります。必ずぬるま湯を用意しましょう。

ぬるま湯を用意したら、まずはゆっくりとやかんからお湯を便器に注ぎます。ある程度入れたらしばらく放置し、便器内の水位が下がるのを待ちます。

水位が下がったらお湯を追加していく、という作業を繰り返していると、水で固まっていたバリウムが少しずつ溶けていきますよ。

お湯を使うのは簡単でいいかもしれないですね。
子レンジャー
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親レンジャー
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お湯の温度がポイントなので、しっかり守るようにしましょう!

割り箸で固形物となったバリウムをはがしとる

便器の手前の方でバリウムが固まっていたら、割り箸ではがしとるのもひとつの方法です。

トイレブラシでこすりとろうとする方もいらっしゃいますが、これは逆効果。ブラシでこすることによってバリウムが伸びてしまい、さらにこびりついてしまう場合があります。

バリウムが固まっている場合は、割り箸ではがすように取るほうが効果的です。

用意するものは、割り箸とゴム手袋。ゴム手袋を装着し、割り箸を使ってバリウムを剥がしとりましょう。

この時のポイントは、便器から剥がしとることです。どうしてもこすってしまいがちですが、割り箸で便器からバリウムを静かに引き剥がすようにします。

割り箸で便器を傷つけないよう、落ち着いて作業しましょう。

トイレ用洗剤を使ってバリウムを溶かす

トイレ掃除に使う洗剤を使い、バリウムを溶かす方法もあります。

トイレの洗剤には、液性によっていくつか種類があります。

トイレ洗剤の種類

液性汚れの種類
酸性洗剤(pH0~6)尿石や黄ばみの除去
中性洗剤(pH7~8)便座や床の掃除
アルカリ性洗剤(pH8~14)カビや黒ずみの除去

上記のうち、流れないバリウムの対処におすすめなのが「酸性洗剤」です。トイレの酸性洗剤で有名なのは「サンポール」ですね。昔からあるおなじみのトイレの洗剤です。

サンポールのような酸性洗剤を便器の中に流し入れ、少し放置してバリウムを溶かします。時間を置いて水を流してみると、バリウムが流れていく場合が多いです。

しかし、それでもバリウムが流れていかない場合は、先ほどの割り箸を使った方法を合わせて試してみましょう。酸性洗剤でこびりつきはある程度弱まっているので、バリウムを簡単にはがすことができます。

トイレのつまりを解消する専門業者に依頼する

トイレのつまりを解消する専門業者に依頼する

上記の方法を試してみたけれど、それでもバリウムが流れない場合や、便器内にバリウムは見えてないけれど、どこかでつまっているのか便器の水が白く濁っている!そんな時は、業者に依頼して解決しましょう。

割り箸でバリウムを無理にひきはがそうとして便器にヒビが入ってしまっては大変です。また、排水管などにつまったバリウムを自分で解消しようとして、排水管を破損させてしまった事例もたくさんあります。

実はバリウムが便器の奥につまっているのに気づかずにトイレを使用していた場合、排泄物やトイレットペーパーなどがさらにつまって大変なことになっていることもあるのです。

ここはプロの力を借りて、バリウムのトイレつまりを解消してもらいましょう。

トイレのつまりを業者に依頼した時に気になるのが料金ですよね。トイレつまりを業者に依頼した場合の費用相場を見てみましょう。

トイレつまりの費用相場

作業内容作業料金(目安)
簡単なトイレのつまり5,000円〜7,000円
専用器具を使用した場合7,000円〜10,000円
便器脱着作業をした場合10,000円〜12,000円
高圧洗浄を使用した場合15,000円〜20,000円

トイレのつまりを業者に依頼した場合、上記のように5,000円〜30,000円ほどが費用としてかかると言われています。

また、さらに部品などの交換が必要になるとプラス料金がかかります。

しっかりと見積もりを何社から取り、適正価格でバリウムのつまりの解消を依頼しましょう。

業者に依頼するときは見積もりが大事ですね。
子レンジャー
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親レンジャー
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ただ安いだけでなく、しっかり作業してくれるかの見極めも必要です!

バリウム以外の固形物がトイレに入ってしまったら?

バリウムが流れない場合は先ほどご紹介した方法で解消できますが、その他の固形物がトイレにつまってしまった場合はこれらの方法が有効でない場合があります。

固形物をトイレに落としてしまった場合は、まずは落ち着いて以下のように対処しましょう。

固形物を落としたら、まず水を流さない

トイレの便器内に誤って固形物を落としてしまったら、まずは水を流さないように気をつけましょう。

大切でないもの、例えば生理用品やハンカチなどであれば、

そのまま流してしまおうと考える方が多いのですが、これは絶対にやめてください。

水を流してしまうことで便器の中や排水管で止まってしまい、つまりを起こしてしまいます。

必ず固形物は取り出すようにしましょう。

固形物を取り出す

固形物をトイレに落としてしまったら、必ず取り出すようにしましょう。

トイレの便器内に手を突っ込むのに抵抗があるかもしれません。しかし、トイレをつまらさないためにも取り出すように頑張ってみましょう。

便器の手前に固形物が落ちている場合であれば、ゴム手袋やビニール手袋を利用し、手で取り出します。

便器の奥の方にある場合は、針金ハンガーなどを使って手前に引っ張り出します。無理やり引っ張り出そうとすると、さらに奥の方へいってしまう場合があります。無理そうだと判断したら、すぐにやめておきましょう。

どうしても取れない場合はトイレの専門業者へ

頑張って取り出そうとしたものの、固形物を取り出せなかった場合は早急にトイレの専門業者に依頼するのがおすすめです。

固形物はトイレをつまらせる原因のひとつです。水が流れないだけでなく、水があふれてくる、排水管が破裂してしまうなど、大変な事態になってしまいます。

また、固形物をトイレに落とさないようにしていても、気づかずにポケットに入れていたものが落ちてしまい、トイレの水を流してしまうこともあります。

その際は水が流れずにトイレがつまってしまうので、業者に依頼してつまりを取り除いてもらいましょう。

バリウムをつまらせないためにはどうすればいい?

バリウムが流れない時の対処法をお伝えしましたが、バリウムを飲むたびに掃除や業者を呼んでいられませんよね。

そこで、バリウムをトイレにつまらせないための予防方法をご紹介します。

バリウムを飲むとわかっている場合は、あらかじめ対処法を知っておくといいですね。

バリウム検査後に多めの水分をとる

バリウム検査の後、病院から水をたくさん飲むように言われることが多いでしょう。これは体内にあるバリウムを排出しやすくするためですが、トイレのつまりを予防するにも良い方法です。

多めの水分をとることでバリウムが固形物になりにくくなり、排泄した際の便器のこびりつきを予防してくれます。

下剤を飲んで早めに排泄する

下剤を飲んで早めに排泄する

バリウムは時間が経過すればどんどん固まってしまいます。そのため、なるべく早く排泄するのがおすすめです。

バリウム検査後は病院から下剤を渡されますが、下剤特有のお腹の痛みがイヤで下剤を飲まない方も多いのではないでしょうか。たしかに下剤を飲むのはツライですが、トイレの詰まりを予防するためには下剤を飲んですぐにバリウムを排泄したほうが良いです。

また、バリウムを長時間体内に留めておくのは、健康上にもよくはありません。下剤を飲んでなるべく早くバリウムを排泄してしまいましょう。

ちなみに下剤を使用した際、バリウムが排泄されるのは2〜6時間後といわれています。

下剤って辛いけれど、トイレをつまらせないためにも飲んだ方がいいですね。
子レンジャー
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親レンジャー
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水分と下剤、両方で排泄をスムーズにしたいですね!

排泄しながらトイレの水を流す

トイレで排泄する時に、水を流しながら排便する方法もあります。水を流しながらであれば、バリウムがこびりつくまえに流れていくのでつまる心配はありませんね。

ただ、水を流すタイミングを間違えるとあまり意味がありません。また、最近のトイレは水を流すボタンが手元にあるので用を足しながらでも水を流せますが、レバー式のトイレであれば用を足しながら流すのは難しいかもしれません。

トイレの仕様や水を流すタイミングが合えば、トイレのバリウムのつまりを予防できる方法です。

トイレットペーパーを便器に敷いて排泄する

バリウムが便器につかないように、あらかじめ便器内にトイレットペーパーを敷いておく方法もおすすめです。

便器内の排便が落ちるスペースに、トイレットペーパーを2〜3巻きしたものを敷いて排便をします。そうすることで、便器に直接バリウムがつかないので固まることなくスムーズに流れます。

ここで気をつけたいのが、バリウムのつまりが心配だからといってトイレットペーパーを大量に使ってしまうことです。

トイレットペーパーを必要以上に使ってしまうと、トイレットペーパーがトイレにつまって流れなくなってしまう可能性があります。

あくまでも便器内にバリウムがつかない程度の、最低限の量のトイレットペーパーを敷いておきましょう。

トイレットペーパーを敷く方法は簡単でいいですね!
子レンジャー
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一番手軽にできる方法です。

トイレのお掃除シートを便器に敷いて排泄する

トイレのお掃除シートを便器に敷いて排泄する

さきほどご紹介したトイレットペーパーを便器内に敷く方法は、排便するのに時間がかかる方は少し注意したほうが良い場合があります。

なぜなら、トイレットペーパーは水に溶けやすい性質を持っているからです。排便に時間がかかってしまうと、水に溶けやすいトイレットペーパーの場合、排便時にトイレットペーパーが溶けてしまいバリウムが便器についてしまう可能性があります。

排便に時間がかかってしまうタイプの方や、トイレットペーパーが溶けてしまうのが心配!という方は、トイレのお掃除シートを便器に敷いて排泄する方法がおすすめです。

トイレのお掃除シートも水に溶けるように作られてはいますが、トイレットペーパーほどすぐには溶けてしまいません。トイレットペーパーよりも厚みがあり、少々用を足すのに時間がかかっても便器にバリウムが着く可能性は非常に低いです。

排便に時間がかかる方、トイレットペーパーでは心許ないという方は、トイレのお掃除シートを便器内に敷いて用を足してみましょう。

災害用トイレで排泄する

どうしてもトイレにバリウムをつまらせたくないという方は、災害用トイレで排泄するのがおすすめです。非常用トイレとは、災害が起きた際に使用するトイレのことです。災害用トイレには、さまざまな種類があります。

  • 携帯トイレ
  • 簡易トイレ
  • 仮設トイレ
  • マントールトイレ…など

これらのうち、個人で用意できるトイレは携帯トイレと簡易トイレです。

個人で用意できる災害用トイレの種類仕様
携帯トイレ吸水シートと凝固剤がセットされた持ち運び可能なトイレ。 手で持って用を足すタイプや、便器に袋を被せて使うタイプがある。
簡易トイレ組み立て式の便器がついていて、普段のトイレと同じような使い心地がある。 段ボールや折りたたみ式の台座があり、携帯トイレに比べて大きいサイズ。

災害用のトイレは使い捨てなので、バリウムがトイレにこびりついて流れない、ということはありません。確実にバリウムのトイレつまりを防ぎたい場合は、災害用のトイレで用を足すようにしましょう。

災害用トイレは比較的価格も安く、もしもの時のために家に常備しておく方が良いアイテムです。バリウムつまりを考える機会に、ひとつ用意しておくのもいいかもしれませんね。

また、災害用トイレで用を足した後のゴミの処分方法は各自治体で異なります。必ずお住まいの地域のルールに従って処分しましょう。

まとめ

バリウムが固形物になってしまい、トイレで流れなくなった時の対処法や予防方法をお伝えしました。

重要なのは、固形物となったバリウムを無理にとらないことです。無理やりはがしてしまうと便器を破損してしまう可能性が非常に高くなります。

ご紹介した方法で、固形物となったバリウムを落ち着いて解消しましょう。


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